「SHE WITH SHAPLANEER」フェアトレード現地レポート

「SHE WITH SHAPLANEER」とは、開発途上国に属するネパールとバングラデシュの都市から離れ交通アクセスが悪い遠隔地に生活する、支援に取り残され貧困状態にある女性たちを各地域固有の自然素材を材料とした「石けん」作りを通じて生活をサポートし、その後の生活向上を個別に支援していくブランドです。

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日本で設立された国際協力NGO

「SHE WITH SHAPLANEER」を運営する「特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会」(以下、シャプラニール)は、1972年に日本で設立された国際協力NGOです。既に40年近くも活動し、まだフェアトレードと言う言葉に馴染みがない時から、日本の国際協力団体と位置付けし、助成金に頼らない市民による活動を基本に、ネパールやバングラデシュの生活する貧困層の子どもや女性たちへの支援活動を行ってきました。その功績が称えられ、これまでに外務大臣特別表彰(89年)、毎日国際交流賞(93年)、朝日社会福祉賞(05年)が授与されています。

いちばん身近な海外協力

また、シャプラニールは、ネパールとバングラデシュの貧困層を中心とした女性たちの手による手工芸品を現地の民間団体(NGO)を通じて、輸入・販売を行うフェアトレード活動「クラフトリンク」の運営も行っています。
大手のNGOは、アメリカやヨーロッパが母体の団体が多く、日本に事務局あったとしても活動の企画方針は母体のある国の本部が決めているため、ファンドレイジング(寄付を集める活動)が主な活動となってしまい、自ら企画をし、支援活動を行うことが困難な状態となっているようです。残念ながら、その制限からフェアトレード活動を掲げるアパレルやインテリアのブランドも含め、母体である海外の本部に従順な活動が多いため、日本での活動はクリエイティブで生産性のある活動を行えているか疑問が持たれています。一方、シャプラニールは自分たちで活動方針を決め、集まった資金を効果的に活用し運営を行っている活動的な団体なのです。

ヒマラヤ山脈と、7時間かけて進む凸凹道

ピュータンまでの険しい道程

今回、ARIGATO GIVINGはシャプラニールから現地に向かう機会を頂き、実際石けん作りを行っている工房で生産を行っている女性にお会いすることが出来ました。そこで、現地の様子や石けん工房で働く女性についてお伝えしようと思います。

まず向かったのはネパールの丘陵地帯にあるピュータン。ここには、「ジムロック・サボン・ファクトリー」という女性数人で働く石けん工房があります。石けんのラインナップにもある「ピュータン」シリーズの名称は、この土地の名前が由来です。ネパールの首都カトマンズに到着した我々は、ブッダ・エアー(Buddha air)というご利益がありそうな航空会社の飛行機に乗り換え2時間飛行、更に車に乗り換え舗装されていない凸凹道を7時間揺られて走るという、あたかもTV番組「世界ウルルン滞在記」を体現しているかのような道程を経てピュータンに到着しました。

心中穏やかでない旅路の後、疲れ切った体で車を降りてピュータンの地に足を踏み入れた瞬間、その疲れが吹き飛ぶほどの光景に目が奪われました。周囲を見渡すとそこに入ってきたのは、美しい自然が織りなす、まさに絶景。未だ電気・ガス・水道等のライフラインが整っていない、言わば不便な地域と聞かされていたため、道中、頭の中は不安でいっぱいだったのですが、思わず『最高!』という言葉が口から漏れてしまいました。

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長い旅路の先に待っていたピュータンの絶景

ピュータンの絶景

近くを流れる川

そして、自然に囲まれた道を歩き工房に近づくにつれ、この美しい地で作られる石けん、それを作っている女性たちに出会うことが出来るというワクワクした気持ちが抑えられなくなってきました(今もこの土地で作られた石けんを使用する度に、その気持ちが蘇ってきます)。そこで優しい表情で待ち受けていてくれたのが、ドュルガさんでした。

余談ですが、その夜、宿泊したのは工房から車に揺られ1時間走った丘陵地帯の先の山頂にある家族経営の小さなホテル(?)。ここからの星降る夜空と夜明けの光景も忘れる事が出来ないほど美しい景色でした。

宿から望む雄大な自然

困難を経て、石けんづくりを通して得た生きがい

ピュータンのような、首都から離れた交通アクセスの悪い遠隔地の農村地帯には女性の仕事の少なく、またインドへ出稼ぎに行く夫は出たまま戻らず、不定期な少額送金もしくは全く送金されないという貧困層の人たちが多く存在しています。このピュータンにある石けん工房「ジムロック・サボン・ファクトリー」は、そんな最低限の生活もままならない子どもや女性たちの生活向上のための支援を石けん作りと販売で実践している団体です。今回現地でお会いしたドュルガさんは、この工房で働く女性です。

ドゥルガさんは、1964年にピュータン県グリ村の農家に3人姉妹の長女として生まれました。9歳のときから学校に通いはじめ、17歳の8年生(日本の場合、中学2年生)の時に同じ村の若者と結婚します。すぐに妊娠しましたが、5カ月後に夫が失踪してしまいます。その後、夫の送金もなく、一人で出産。家族のために農業の手伝いと家政婦として貧困生活を送る中、5年後、夫が不意に戻るも数ヶ月後には再び行方不明に。

石けんづくり事業に励むドュルガさん

家族を守るため、自らの力で家族を養っていこうと考えたドュルガさんは、2001年、ネパール政府と国連開発計画の貧困地域における小規模起業家養成プロジェクト「マイクロアント・レプレナー」に応募します。地域固有の材料を使用した石けん作りを一から勉強をし、その成果から農業開発銀行から1万2,000ネパールルピー(当時、約1万5,000円)を借り入れることができ、石けん工房を立ち上げました。そのときの研修生の中で、唯一事業を立ち上げ、政府からいくつかの賞が授与されました。

現在は、息子夫婦と孫、義理の父母と同居しているドュルガさん。石けん作りを始める前は、毎日悲しい日々を過ごしていたようですが、今や働く喜びを得て、石けん作りをしているときが一番楽しい時間。そして、石けん作りを始めたことにより、様々な人との出会えることが生きがいとなったようです。ドュルガさんの夢は「新しい家を建てて、車を買って、そして日本にも行ってみたい!」とのこと(その後、念願叶い日本に来ることができました)。彼女にとって石けん作りは、未来への希望と大切な家族との幸せな生活を授けてくれた大きな財産となりました。まだまだ夢に向かって努力し続けるドュルガさんをARIGATO GIVINGは応援し続けようと思っています。

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アーユルヴェーダのレシピに基づいて作られた、高品質な石けん

アーユルヴェーダのレシピに基づいた製品

そんな彼女たちが作る石けんですが、品質高い製品を作る努力も欠かせません。品質管理には日本のナチュラル石けんの製造で多くの実績を持つ「太陽油脂株式会社」が実際現地にも出向き、品質が高い製品が安定して作り続けられるように生産工程などの技術指導を行っています。日本の風土、日本人の肌に合うように、石けんの堅さへのこだわり、溶けにくい製品作り、そして仕上げまで製品の品質を念頭に置きしっかり検討して作っています。ただ作るだけでなく、使用者の気持ちを考えた石けん作りを行っているので、誰もが安心して使える石けんに出来上がっています。ちなみに、ピュータンの工房の石けん作りは、「ホットプロセス製法」です。現地に根付くアーユルヴェーダのレシピに基づいて作ってあるのも特徴で、その地域特有の植物をベースにした石けんです。そのレシピの一部をお伝えします。

ベンガルハニー

ユネスコ世界自然遺産である、世界最大のマングローブの森シュンドルボンは野生オオミツバチの一大生息地。現地の言葉で「美しい森」を意味するこの森に入域を許可されたハニーハンターだけが採取できるハチミツは、美味で希少価値が高く、豊富なミネラル分がお肌に栄養を与えます。

ヒマラヤハニー

ヒマラヤ山中の高い崖や木の上からハニーハンターが採取する豊かな森の恵み。野生のヒマラヤオオミツバチが集めた、シャクナゲや蘭などの様々な森の花の濃厚な百花蜜は貴重で美味。ビタミン類を豊富に含み、お肌になめらかな潤いを与えます。

チウリ

ネパールに自生する樹木。実からえられるバターは昔から料理油としても使われてきました。寺院や家でキャンドル用オイルとしても使用されています。お肌に優しいオイルです。

ニーム

インドセンダンとも呼ばれる薬木。数千年も昔から「村の薬局」と呼ばれ親しまれてきました。お肌を清潔にし、すこやかに保ちます。

リタ

ソープナッツとも呼ばれ、実に洗浄成分のサポニンが多く含まれ、天然の石けんとして使用されてきました。弱酸性でお肌を優しく洗いあげます。

シカカイ

ソープポットとも呼ばれ、つる植物のさやに天然の洗浄成分サポニンが含まれています。お肌や髪を滑らかにしっとり洗いあげます。

アムラ

天然のビタミンCを豊富に含み、アーユルヴェーダでは多様な目的に使われているハーブです。お肌や頭皮、髪をすこやかに整えます。

ターメリック

アーユルヴェーダでは皮膚をすこやかにし、美肌効果があるとされています。赤ちゃんのマッサージによく使われ、古くから女性たちに愛されています。

アロエベラ

優れた美肌作用があるとされるアロエは、お肌にうるおいを与え、お肌をすこやかな状態に保ちます。

クローブ

南アジアで昔からからお肌のトラブルに利用されており、お肌を清潔ですこやかに保ちます。

バナナ

バナナの茎と葉を燃やした灰は、毛穴の汚れを取りのぞくとされ古くから重宝されています。お肌や髪を清潔ですこやかに保ちます。

レンズ豆

アジア原産のレンズ豆はビタミンBを豊富に含み、現地ではパウダー状にしたものを美肌パックとして使用しています。

シナモン

シナモンはケイヒとして古くから美肌のために使われてきました。パウダーのスクラブ効果ですべすべで、いきいきとしたお肌へと導きます。

シャクナゲ

ネパールの国花でヒマラヤ山脈3,500〜5,100メートルに分布しています。葉は「金の葉」とも呼ばれアーユルヴェーダでは非常に重宝されています。清涼感のある甘いアロマ。

ミント

より清涼感のあるさわやかな香りのミントはスッキリとした洗い心地が特徴です。

ティムール

ネパールに自生するミカン科の植物で古くから若い実は切り傷に使われてきました。すっきりとした心を落ち着かせてくれるアロマ。

パルマローザ

肌の水分バランスと皮膚バランスを整える作用があり、ほのかに甘いフローラルのアロマは、気持ちを明るくし、リフレッシュしてくれます。

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